考え方が柔軟で多様になり、寛容になり、そして心が広くなっていきました

佐藤規久 (Norihisa Sato)さん (歯科医師 佐藤ファミリーデンタル)

1970年生まれ、東京出身。 
カリフォルニア大学アーバイン校、NY州コロンビア大学歯学部大学院を卒業。
カリフォルニア州アーバインにて佐藤ファミリーデンタルを開院。

英語を勉強しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

12歳の時、兄が聞いていたビリー・ジョエルの曲を聞いて、初めて英語に興味を持ちました。 何だか、かっこいい音楽という印象がありました。 しかし、英語の歌詞が全く分かりませんでした。 中学に入って、初めて英語の歌詞を見ながら口ずさめるようになり、とても嬉しかった記憶があります。 その時の喜びから、英語が好きになりました。
高校1年のとき、クラスメートに帰国子女が1人いました。 その人の発音する英語は、先生よりも上手で、まさに本物の英語でした。 これにはとてもショックを受けました。 学校で習っている英語と海外で学んできた人の英語は別物なんだと思いました。 その時から、実際に使える英語を勉強したいと思い始め、漠然と将来、英語を使って仕事をしたいと考え始めました。

・・・・・

どうすれば英語が上達し、楽しく学ぶことができるのでしょうか?

英語を学んでいく上で、音楽、映画、ドラマなど、何か英語に関係するものに興味をもち、楽しみながら長く学び続けられると次第に上手になります。 分からない言葉が出てきたら、そのまま放置しないで、辞書で調べてみようと積極的に思えることが大切で、徐々に語彙も増えてきます。
英文を読んだり、聞いたりするだけではなく、留学生や帰国子女など、英語を話せる人と友達になり、英語を話す機会を作れると一層興味が沸いてきます。

・・・・・

なぜ、英語を学ぶことが必要だと思いますか?

よく言われているように、英語は国際的な共通言語です。 アメリカやイギリスなど、英語圏の人だけではなく、アジアの人でも、ヨーロッパの人でも、英語という共通言語を通じて話し合い、意見交換することができます。 特に、今はインターネット社会ですので、英語さえできれば、たとえ日本にいても世界中の人と知り合えるのではないでしょうか。 同じ趣味の外国人から、日本では考えられないような意見を直接聞く機会もあるでしょうし、例えば、イラストが上手であれば、海外の会社や個人と直接契約を結ぶこともできると思います。 まさに世界が広がります。

・・・・・

英語を学んだら、どのような楽しみがあり、どのような広がりがあるのでしょうか?

英語ができると、英語が母国語の人だけでなく、英語を話す世界中の人と意思疎通ができます。 英会話が上手くなってくると、価値観の違い、文化の違いも感じられるようになります。 それによって幅の広い経験ができ、自分の幅も広げることができるのです。

18歳まで日本で暮らしていて、気がつかなかったこと、アメリカに来て、英会話が上達して初めて気付いたことがあります。 基本的に、単一民族国家である日本での日常生活では、日本人の価値観や意見は多様性に乏しく、個性的な人ほど窮屈に感じてしまうことが多いということです。 アメリカに来て間もない頃は、何事も、自分の乏しい日本での経験から判断していましたが、多人種国家であるアメリカ滞在が長くなるにつれ、徐々に自分の考え方が柔軟で多様になり、寛容になり、そして心が広くなっていきました。 世界が広がったのです。 性格にも影響したと思います。

また、英語が分かり始めると、アメリカが個人の才能、良いところを、かなり積極的に評価してくれる国だということも分かりました。 そのため、人種に関係なく、英語が下手でも、テニスが得意とか、ピアノができるなど、一芸があれば何とか楽しくやっていけます。 同じ趣味の人が見つかれば、すぐ友達になれます。 また、勉強やスポーツができる人は、とことんその分野を極められます。 その道のプロになりやすい環境が、日本より身近にあると思います。 自分さえ希望し、努力すれば、自分の限界まで上手くなれる機会が与えられる環境がより身近にあるのです。

障害者など、社会的弱者を積極的に認めているのも、アメリカのいいところではないでしょうか。 日本でバリアフリーという言葉が使われる何年も前に、アメリカでは、障害者への配慮が建物の基準とされていました。 最初に留学した学校に、日本人の車椅子の障害者がいましたが、校舎はバリアフリー、寮も障害者用の部屋があり、バスタブが入りやすいように工夫されていました。 きっと、その人は日本もこうあってほしいと望んだことでしょう。 当時は、障害を持っていながらの留学はすごいと、ただただ感心していましたが、今考えてみると、彼にとって、とてもいい経験になったと思います。 帰国後、他の障害者に、アメリカではバリアフリーがこれほど進んでいると伝えたのではないでしょうか。

・・・・・


今後、どのように英語を学習していき、英語を使って、どういうことをしていきたいですか?

自分の意見を、ニュアンスも含め、英語でより上手く伝えられるようになるため、今後も積極的に英語を学んでいきたいです。 今は、毎日の診療時間の合間をぬって、夕方に「トーストマスター」という英語のスピーチクラブに参加し、大勢の人の前で説得力ある話し方ができる力を磨いています。 日本にもあります。 興味のある方はインターネットで検索してください。

以前は、アメリカの良いところを日本に紹介しようと思っていましたが、逆に最近は、自分がもっと英語を磨いて、日本の良いところをアメリカの人に理解してもらおうと思っています。 例えば、料理人であれば、和食の美味しさを広めるとか。 自分の場合は、アメリカ人を始め、日本人以外の患者さんに、隅々まできちんと手の届いた日本式「ホスピタリティー」を基本に、その場限りではない心のこもったデンタルケアを実践していくことでしょうか。

・・・・・

現在、どのような職業をされているのでしょうか? 

今、アメリカで歯医者をしています。 アメリカで歯科医師免許を取得したあと、日本の免許も取得しました。 普段はアメリカで治療していますが、年に最低一度、日本に戻る際には、いつも何件か歯科医院を訪問見学し、日本の現状も勉強しています。 そのため、日本とアメリカの医療制度や社会保障制度の違い、良い点と悪い点が分かります。 それぞれの良いところを享受することができますし、患者さんに教えてあげることもできます。

例えば、アメリカに滞在されている日本人の患者さんを治療する場合、歯科矯正治療、審美治療、予防治療などは、日本では保険外治療になることが多く、全額自己負担のため、高額で受けづらいのですが、アメリカでは歯科保険が適用されるため、日本人の患者さんには特に喜ばれています。

・・・・・

英語の勉強方法でアドバイスはありますか?


英会話は作文ではないので、ある程度の文法の間違いは気にせず、どんどん話していくのがいいでしょう。 心を開いて、英語で何でも話せる友達を見つけることです。 英語が母国語の人がいいのですが、最初は英語が母国語でない留学生でも構いません。 その方がお互いに、英語で上手く言えないことが分かっているので、落ち着いて聞いてくれるでしょう。 英語が母国語の先生と親しくするのもいいと思います。

ページの先頭へ